週末はニューヨークで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。今回は、ヨーロッパ大陸を離れて新大陸の大都市ニューヨークを旅します。
パリからニューヨークまでは空路の直行便で8時間。週末に行って帰ってこられるのかと心配ですが・・・。
パリのアメリカ人は想像に難くありませんが、ニューヨークのフランス人はどんな感じなんでしょう?
フランス人の旅人と一緒にニューヨークを探検しましょう!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年6月2日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
まずはフェリーに乗って水上からの眺めを楽しみます(青印)。
スタテン島とマンハッタンを約25分でつなぐこのフェリーは毎日休まず営業しています。おまけに無料。通勤客だけでなく観光客も利用しています。何しろこんな風に自由の女神や、高層ビルの立ち並ぶニューヨークならではの風景を満喫することができるからです。
次は陸に上がってくつろぎの場所へ。都会の真ん中にある広大な公園は、お察しの通りセントラルパーク(緑印)。広さは341ha。馬車に乗って散策を楽しむこともできるようですが、1時間で150ドルでは予算オーバー。諦めましょう。
「ええ、値段の高いものがいろいろあります。でも、いろんな人がやってくるこの公園では、皆、自分の足で歩いてますよ。だから平等です」と女性。
さて、ニューヨークにある美術館はたいて半日は入場無料になるそうです。そのせいか長い人の列ができています。
やってきたのはニューヨーク近代美術館MoMA(赤印)。ゴッホ、マティス、ピカソなどフランスで活躍した画家の名作が並びます。そしてもちろんアメリカを代表する画家ジャクスン・ポロックの作品もあります。年間300万人の入場者のうち5人に一人が入場無料の金曜日に訪れるそうです。
そろそろお腹がすいてきました。食事の時間です。ここはバーCrocodile Lounge(オレンジ印)。なんと飲み物を注文するとピッツァが無料で付いてくる。平凡そうなピッツァですが文句は言えません。
「いやあ、美味しいよ。俺は好きだね、ここのピッツァが」とヤンキーズファンらしき男性。
ニューヨークにはこんな風に無料で食べ物をつけてくれるお店がたくさんあるそうです。
さて、そろそろ今晩の宿へと向かいたいところ。
「ホテルなどの宿泊施設は高すぎて予算オーバー。しかし、眺めのいい素晴らしいロケーションの安いところを見つけました」
そこはニューヨークで唯一のキャンピング場。すでに先客がいらっしゃいました。
「ここは最高のロケーションだよ。静かだし、自由の女神が一晩中見えるしね」とキャンピングカーの方。
ここはガバナーズ アイランドにあるキャンプ場です(黄緑印)。夜空に浮かび上がるマンハッタンから20分ほどのところにあります。テントなら一泊54ユーロ相当と安上がり。
いやあ、驚きました。ニューヨークに来てまでキャンプとは!
翌朝向かったのは、ハイライン(こげ茶)。廃線になった鉄道のレールがそのまま公園になっています。全長2.3キロの公園は2009年にオープン。
「壊すにしても費用がかかります。そのまま残して再利用したのは正解だったと思います」と女性。
さて、お昼の時間になりました。安上がりに収めるためにはいろんな方法があります。大きなピッツァを一切れ、ホットドック、プレッツェル等々。
夜はリンカーンセンターで音楽鑑賞(黄印)。250席ほどの小さなホールでは、一週間に一回、無料の演奏会が開かれています。ジャズの日もあればクラシックやゴスペルの日もあります。この日は世界的に知られるブラレス、セガル、ウェイツのトリオ演奏が行われていました。これはちょっと面白そうな演奏ですね!
スリリングな演奏を楽しんだ後は夜のタイムズスクエアを散策(紫印)。
そして翌朝はいよいよ帰国の日。出発する前にブルックリン橋を渡りましょう。1883年に開通した歴史ある橋です。数々の映画にも登場しました。その眺めを楽しみながらお土産を買って帰るのも忘れないようにしましょう。
ケチケチ旅行のわりには、それなりに楽しむことができました。
気になるのはその旅の費用。飛行機代が300ユーロ、食事代が20ユーロ、キャンプ代が162ユーロ、交通費が20ユーロ、お土産が1ユーロで、締めて503ユーロ(約64,000円)でした。
旅費も含めてこれくらいで収めるとはお見事でした。
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ニューヨークからの旅行帰りに、両親の家に立ち寄った。母は質問攻め。父は満面の微笑みを浮かべて、静かに僕の前に立っていた。不気味・・・」
VDM(Vie de Merde)より
ビストロ世界遺産登録? [パリ]
梅雨入り直後に “梅雨の晴れ間” になっちゃいました。
デパートの売り場にはレインコートが並んでますが、この暑さでは、雨が降っていたとしても着る気にはなれそうにもありません。
さて、フランスの飲食店ビストロがユネスコの世界遺産に登録されるかもしれません。
ファーストフード店に変わったり、営業をやめてしまった店もありますが、首都圏にはまだ1000軒ほどのビストロが残っています。
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年6月7日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ビストロのシンボルような食べ物がこれ、ゆで玉子マヨネーズ。
お値段は1ユーロ。美味しいワインも一緒にいかが?
ビストロでは、フランスの伝統的な料理が出てきます。だいたい15ユーロほどで食べることができます。
そして大抵、朝早くから夜遅くまで営業していて、バーで食事もできます。
気取らない雰囲気の中で気楽に食事ができるというのもビストロらしいところです。
「隣に知らない人がいても話しかけたりして、楽しく食事ができます」と男性。
「この気さくな雰囲気、物音、シンプルな料理、それがビストロです」と別の男性。
ビストロで食事をする観光客も年々増加。
「初めてフランスに来ました。これが最初の食事ですよ」とアジア系の男性。
ビストロには150年の歴史があり、パリの街に深く根付いています。
しかし、この20年の間にその数は半分に減少してしまいました。
そこで危機感を覚えた人たちが、ユネスコの世界遺産への登録を考え始めました。
こちらのお店にはワインボトルのシャンデリアが!ひょっとして瓶洗浄機を天井に吊るしただけ?
「これは商売のためにやるんじゃないです。人間のためにやるんです。お店をやっていくのは簡単ではありません。でも、この宝を絶やしてはいけないんです。次世代に伝えていく必要があるんです」と協会の会長さんでこの運動の中心人物。
クリスティアンさんはそのビストロを経営しています。
「店を作っているのはお客さんたちなんです。人々が分け隔てなくお喋りできる最後の場所がビストロなんですよ」
登録されるか否かがわかるのは2020年になってからです。
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、家族で食事をしていると、突然、母が『顔面パンチ!』と言いながら、小さなスプーンでマヨネーズを父の顔にかけた。母は今年43歳になる」
VDM(Vie de Merde)より
シャンボール [トピックニュース]
シャンボールといえば、16世紀、フランス国王フランソワ1世によって立てられたシャンボール城。
王様が狩りをする時だけに使ったというお城で、ロワール川城巡りの中でも欠かせない名所の一つ。
このシャンボール城が少々困ったことになっています。問題はその名前。
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2018年6月6日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
フランスの重要なお宝の一つがこのお城。なんともゴージャス。
お城のすぐ近くには3年ほど前からロマランタンという品種のブドウの苗木が植えられています。
ロマランタンは1519年にフランソワ1世がこの地域に導入した品種だそうです。
ブドウ畑は14haほどの広さ。ブドウが収穫されれば年間6万本のワインを生産することができます。
「あちらにお城があって、こちらに王様と深い繋がりのあるブドウの木があります」と誇らしげに話す責任者のジャンさん。
ブドウが収穫されて ワインができれば、当然、“シャンボール” という名のワインになるはず。
しかし、現実はそう簡単な話ではありません。
なぜか “シャンボール” という名前の所有者はアメリカ人。というのも、Brown-Forman Corporationというアメリカ人の会社が商標登録しているからです。
その製品がこれ、蒸留酒。
「我々を表す名称が盗まれたも同然です。天と地がひっくり返るほどの出来事ですよ。さらにシャンボールで製造されるワインに “シャンボール” という名前をつけて売ることができないなんて最悪の事態です」
しかも、“シャンボール” という名の蒸留酒は、お城から20キロもほど離れたクール=シュヴェルニーで作られています。
フランスのTV局はこのアメリカ人に取材を申し込みました。カメラ取材は断られましたが、電話での取材には応じてくれました。
「わが社は、フランスで商標登録した上で、1960年からリキュールにその名を使っています。従って、ワインに使用することになれば我々の商標権を侵害することになるはずです」
てなことをおっしゃてるようですが、実態はもっと複雑。“シャンボール” はすでに70種類の製品に使われているそうです。
調べてみるとルネッサンスのお城とはほど遠い製品もあるとか。
「うちの近所ではアスパラガスに付けて売っています。それに棺桶、小型葉巻、ノルウェー産スモークサーモン、オーストラリアの水など様々なものに使われています」
城の運営者は、いくつかの商品に “シャンボール” という名前の使用を禁止し、その他の商品については売上高の何パーセントかを支払ってもらい、城の修復費用にあてたいとしています。
リキュールで10億ドルもの売り上げを手にしているアメリカ企業、500年あまりの古い歴史を誇るシャンボール城。
両者の間で平和的な解決法は見つかるか?
結論が出ない場合は法廷闘争に発展し兼ねない状況だそうです。
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、そしてずっと前から私の肌はテカテカ脂性。同僚からメイクのハイライトにはどこの商品を使っているの?聞かれたのはこれで三回目」
VDM(Vie de Merde)より
白い服でディナー [トピックニュース]
6月3日(日)、エルパソに緊急着陸したアメリカンエアライン機。先頭部分がこんなことになってました→こちら。
嵐の中を飛行中に雹に打たれてこんなことになったようです。
恐ろしい・・・。でも、大事故にならなくて良かったです。
さて、その同じ日、パリではこんなイベントが開催されたそうです。
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2018年6月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
何やら荷物を手に大移動する集団。
どの男女も白い服に身を固め、何やら目的地に向かって進んでいるような・・・。
しかし、目的地はまだ誰も知りません。
「どこに行くのか全く知りません。とにかく、食べるものを持って、前の人についていくだけです」と女性。
こちらの方々、“みんなで白い服を着てディナーを食べましょう” というイベントに参加した方々です。
このイベントも今年で30年目を迎えました。つまり、始まったのは1988年。
毎回、どこで開催されるかはその日にならないとわからないそうです。
そろそろその目的地に到着のようです。ここはアンヴァリッドの公園。
食べ物も自前ならテーブルや椅子も自前です。
そして、ご覧の通りの混雑ぶり。今回はざっと17,000人が参加したそうです。これまでで一番多いとか。
シャンパンを開ける音が始まりの合図。
「仲間で白い服を着てディナーを食べるのも今年で30年目です。これだけの人に集まってもらえたなんて本当に嬉しいです」と発案者のフランソワさん。
今回集まってくれたのは外国人が6,000人、フランス人が11,000人だったそうです。
「おしゃれなパリで今までにないようなイベントが開催できてとても嬉しいです」と主催者の女性。
このイベント、フランスだけに限らず、東京を含む世界各地で開催されてきました。
最後はこんな素敵なことになってました。
宵闇の中、エッフェル塔のイルミネーションと17,000人の花火がパッと明るくパリの街を照らし出しました。
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、やっと彼の家族とのディナーに招待してもらった。でも、まさか食事を作ったり後片付けまでやらされるとは・・・先が思いやられる」
VDM(Vie de Merde)より
続・嵐と雹 [トピックニュース]
制服か?否か?の投票は、72%の得票で圧倒的に賛成派の勝利となったそうです。
とは言ってもすぐに導入というわけではなく、今度はそれぞれの学校がどうするか決める番です。
制服は強制ではないらしいですが、国民教育大臣も制服化には好意的だとか。となると小学校の制服化が広まる可能性が高くなってきました。
ちなみに児童の方はどうかと言えば、大多数が自分の好きな服を着たい!と言ってるそうです。かわいそうに・・・。
さて、先日は、ブドウ園のブドウを雹から守るために、塩化カルシウムの入った筒を風船に付けて雲の中に飛ばし、雹の生成を止める方法があるのを紹介しました。
この雹が地上に落ちてこないようにするには、他にも色々やり方があるようです。
その中の一つを紹介します。しかし、この方法には大きな欠点が・・・。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2018年6月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
緑に囲まれたフランス南西部の小さな村。
ここには11基の “大砲” が設置され、600haに渡る果樹園やブドウ畑を雹から守っています。
嵐が近づいたことが分かると、この大砲から強力な波動が発射され、上空の雹の粒を破壊してしまうそうです。
農園の方々にとってはありがたい大砲ですが、7秒おき発射される波動は130デシベルというとんでもない騒音をとどろかせます。
130デシベルは飛行機が飛び立つ時の音と同じだそうです。
「去年は4,700回も発射されました」と男性。
ということは、平均すると1日に13回、この音が轟くわけです。これはちょっときつそうな・・・。
そのため、このように防音壁で覆うなどの対策がとられました。
「問題は音なんです。防音のためには努力を惜しまないつもりです。ですから、この大砲が他の人たちを困らせるために設置されているのではないこと、そして、ブドウや果樹を守るため、美味しい果物を収穫するために設置されていることを分かっていただきたいんです」と農家の方。
とは言うものの、すでにことは裁判にまで発展してしまいそうです。来週水曜日に訴えが提出されることになっているとか。
映像には大砲の音が出てこなかったのでよくわかりませんが、防音壁で防ぎきれるものかどうか・・・。
この間紹介した風船の方がまだいいような気がしますが、大規模な農場となるとダメなんでしょうかね?
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、お隣さんが大声で口論するのが聞こえてきた。音楽のボリュームを上げて聞こえないようにしたら、そのお隣さんに音がうるさいと苦情を言われた」
VDM(Vie de Merde)より
リンゴ不足 [トピックニュース]
どうも明日あたり東京地方も梅雨入りになりそうです。
どうせ梅雨なら、しっかりと降雨して欲しいものです。そして、できることならもう1〜2℃気温が下がってくれるとありがたし。
雨でふと思い出し、東京の水がめがどうなっているかチェックしてみました。
荒川水系が平年より12%ほど多い75%、利根川水系が平年より6%少ない80%。これなら今のところ水不足の心配はなさそうです。
それはさて置き、フランスは水ではなくリンゴ不足に見舞われているそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年6月3日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらは自然食品のお店です。果物売り場に行ってみると・・・リンゴが一つもありません。
「三週間前から入荷していません。前はこの辺りまでいっぱいに並んでいたんですがねえ〜」と店長。
このリンゴ不足、自然食品のお店に限ったことではありません。一般のスーパーも同様です。
さすがに一つもないなんてことはありませんが、例年に比べて種類が少なく、値段が25%も高くなっています。
コンポートやジュースなど、リンゴを使った加工品もまた影響を受けています。
そう言えば日本ではジャガイモの不作でポテトチップスが作れないということがありましたっけ。
今回は、一体どうしてリンゴ不足になったのやら・・・。
ここはリンゴ農家。貯蔵庫を開けると、空っぽ!なあ〜んにもありません。
どうやら去年の4月、季節外れの霜が降り、しかもそんな日が何日も続いたため、収穫に影響が出たようです。
「おかげで去年は40%ほど収穫が出来ませんでした」と農家の男性。
現在のリンゴの木には実がついてはいるものの、まだサクランボくらいの大きさ。収穫するまでには時間がかかりそうです。
霜による被害はフランスだけにとどまりません。近隣諸国に及んでいます。
リンゴの貯蔵量は去年に比べるとフランスでは18%減、EUになると43%減に拡大しています。
こちらはシードルやリンゴジュースを作っている会社です。リンゴの仕入値が40%上がってしまいましたが背に腹は代えられません。そのため定価の見直しを余儀なくされています。
「赤字を埋めるためにスーパーなどの小売店には50〜60%ほど価格を上げて売るようにお願いしています」と創業者。
この倉庫にはオーガニック栽培のリンゴが貯蔵してあります。しかし、残りはこれだけ。入荷の予定がないため後一ヶ月あまりで製造中止です。
小売店の店先には南米からの輸入リンゴが並び始めているそうです。
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、小学校の生徒たちがフランス革命について理解しているかどうか確かめた。『1878年6月20日、議員たちが合意したのは何?』生徒の一人が答えた。『 “リンゴジュースの誓い” です』」
VDM(Vie de Merde)より
晩ご飯特別編27 [お料理実践編]
月曜日は恒例の節約晩ご飯チャレンジシリーズ、なのですが、今回は特別篇。
来週の6月14日から始まるサッカーW杯を前に、4人分の晩ご飯ではなく、11人分の晩ご飯を、フランス代表チームの料理長であるグザビエ・ルソーさんが作ってくれます。
選手の肉体的コンディションを考えて、今回は栄養とカロリーのバランスのとれた晩ご飯にチャレンジです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年6月2日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
サッカー選手は1試合で最大1600キロカロリーを消費すると言われています。
ベストコンディションで試合に臨むために重要な要素の一つが食事。
こちらの方がロシアで戦うフランス代表チームの食事を任されているグザビエさんです。パリ郊外にあるレストランOctave de la Seine Musicaleのシェフでもあります。あの巨匠ポール・ボキューズの元で料理を学びました。
ロシアでは選手たちと共にW杯を過ごすことになります。
さあ、材料が運ばれてきました。いよいよ調理開始です。
モットーはその土地のものを使うこと。ということはロシアに行ったらロシアの食材を使うということですね。
すでにメニューはシェフの頭の中に出来上がっているようです。
野菜を使った前菜、メインは鶏肉料理、デザートはイチゴを使います。
まずは前菜から。
カラフルなトマトを薄切りにします。トマトは水分が90%で低カロリー、それでいてビタミンも豊富。試合前の選手に十分な水分を吸収してもらうのにはもってこいの食材です。
お皿に盛り付けたら塩、バルサミコ酢、ライムで味付けします。そして真ん中にはイタリア産のフレッシュチーズ、ブッラータを添えます。これでカルシウムとビタミンBの補給になります。
次はメイン料理。
まずはズッキーニを切ってフライパンで炒めます。こちらも低カロリー、ビタミンB1と鉄分が豊富。ここに南仏産のオリーブを投入。
次は鶏の胸肉を焼きます。お察しの通りこれでタンパク質の補給になります。
鶏肉を焼いた後のフライパンで茹でたジャガイモを炒め、先ほどのズッキーニを加えさらに炒めます。ジャガイモには数種類のビタミンとミネラルが含まれています。
これらを盛り付けたら、焼き汁で作ったソースをかけて出来上がり。
最後はデザート。
苺を半分に切ってお皿に盛り付け、何かソースをかけていますが不明。緑の葉っぱはミント???糖分は控えめでビタミンCたっぷりのデザートです。
最後にまとめ。
前菜は “トマトのカルパッチョ”、メインは “鶏胸肉のズッキーニとジャガイモ添え”、デザートは “季節のイチゴ” でした。
見た目も美しく食欲をそそる、バランスのとれた晩ご飯でした。
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、私が初めて歩けるようになったのはいくつの時だったか父に聞いたら、1998年6月10日だという。あまりに正確なので驚いていると父が言った。『おかげで、ワールドカップの開会式を見られなかったんだ』」
VDM(Vie de Merde)より
週末はアミアンで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はフランス北部の都市アミアン(Amien)を旅します。
パリからは列車で最速で1時間あまり。通勤圏内にもなりそうな距離です。
では出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月26日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
地上52メートルに天使の像を頂く鐘楼。その向こうに広がるアミアンの街。
どうしても最初に足がむくのはゴシック様式の大聖堂(青印)。
案内してくれるのはセバスティアンさん。ちなみに旅人もセバスティアンさん。
それはともかくとして、ここは聖母マリアに捧げられたノートルダム大聖堂。
「パリの大聖堂より大きいというのは本当ですか?」と旅人。
「アミアンの大聖堂は200,000㎥、パリの大聖堂は100,000㎥ですから、パリの2倍の規模なんです」とガイドさん。
アミアンには一度だけ行ったことがありますが、大聖堂のあまりの存在感に圧倒されました。
パリの2倍もあるとは!どおりで街のどこに行っても見えていたわけです。
内陣の上部には窓があるおかげで明るい光が差し込んでいます。
「しかも壁ではなく何本もの柱で支えられています。そのおかげで外に開かれたような教会になっているんです」
高さ43メートル、奥行きは145メートル。現在の建物のほとんどが中世に作られています。入場は無料ですが、ガイドをお願いすると有料。
薄暗いパリの大聖堂に比べるとずっと明るい感じがします。そしてステンドグラスもまた一味違います。この中には13世紀に作られたものもあるとか。
さて次に訪ねたのは、世界的に知られるSF小説の巨匠ジュール・ヴェルヌの邸宅(赤印)。今は記念館になっていて、中を見学することができます。
ヴェルヌが結婚後に暮らしたのがこの家でした。SF作家にふさわしく天文台のような塔が作られています。
「1882年から1900年まで彼が暮らした家です。“皇帝の密使ミハイル・ストロゴフ”、“八十日間世界一周” などがここで執筆されました」と館長さん。
食堂、リビングルーム、そして書斎。毎朝5時に起きて、こちらに机に座り小説を書いていたそうです。
さて、そろそろお腹がすいてきました。こちらのレストランLe T'Chiot Zincでお昼をいただくことにしましょう(オレンジ印)。
注文したのは、この地方の郷土料理フィセル・ピカルドゥ(Ficelle Picarde)。ハム、マッシュルーム、生クリームで作った料理(詳しくは過去記事を→こちら)。
そしてデザートは、マカロン。パリ生まれの日本でもよく知られているマカロンとはちょっと違ってますが、これも正真正銘のマカロンです。
腹ごなしにショッピング街をぶらついたら(緑印)、今晩の宿へと向かいましょう。
街を流れるソンム川の岸辺にあるカバンヌと呼ばれる一軒家D'une l'île de l'autreがその宿(こげ茶印)。この辺りは川の支流が網の目のように広がっています。ベッドルームからは美しい水郷地帯の風景を眺めることができます。
翌朝は、観光ボートに乗って、この水郷地帯を散策しましょう。この地域はオルティヨナージュと言われる湿地農園になっています。
最後は陸に上がって人形劇を楽しみましょう。ここはマリオネット劇場Chés Cabotans d'Amiens(黄緑印)。
アミアンで200年以上も前から続いている歴史ある人形劇です。シンプルに3本の糸だけで人形を操り、セリフはピアカルディ地方の方言。素朴でウィットに富んだ出し物が人気です。
さて今回の旅の費用は、大聖堂が4ユーロ、ジュール・ヴェルヌ記念館が7ユーロ、食事代が20ユーロ、宿泊代が120ユーロ、ボートツアーが6ユーロ、人形劇が10ユーロで、締めて167ユーロ(約21,000円)でした。
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、私が執筆した記事がネットに掲載された。作家になることを夢見てきた私にとっては大勝利。すぐに夫に読むようにと言ったら『今、スドクをやってる最中なんだ。後にしてくれ』ですって」
VDM(Vie de Merde)より
嵐と雹 [トピックニュース]
今週、欧州を襲った大規模な嵐は各地に被害をもたらしたようです。
フランスも例外ではありません。ニュースでは浸水した家や屋根が吹きとばされた家などの映像が流れていました。
雨と風、そこに雹まで降ったようですから “嵐”としか言いようがないですね。
一昨年も去年も雹に降られて壊滅的な打撃を受けたブドウ園がありました。そうなるとワインの生産が露と消えてしまいます。
そのため、ちょっと変わった雹対策が実施されているそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2018年5月31日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはローヌ川渓谷にあるブドウ畑。
ここで栽培されるブドウからワインが造られますが、一番の大敵が雹です。
「どの時期も雹に降られると困りますが、特にこんな風に花をつけた時期が一番重大です。ですからこの時期は何としても雹から守ってやらないといけないんです」とワイン農家のミカエルさん。
一方、こちらはシャラント県にあるブドウ畑。
ここで採れたブドウはコニャックになるはずでしたが、ご覧の通りの有様です。雹が降った15分の間にすべてが失われてしまいました。
この地域の三分の一がこの被害にあいました。ミカエルさんのブドウ畑でもいつ何時同じような被害に遭いかねません。
そこで対策のために考え出されたのがこの装置です。
「この筒の中の塩化カルシウムを雲の中に撒くんです」
この筒を、ヘリウムガスで膨らませた大型の風船に付けて雲に向かって飛ばします。
上空600メートルほどまで来ると、自動点火装置で筒が破裂し、雲の中に塩化カルシウムが拡散します。
そうすることで水滴が雹にならず、雨になって地上に落ちるようになるそうです。
この地域のワイン農家が共同で、半径15キロにわたって26の発射台を設置しているとか。農家同士の連絡網も整備されています。
「この地域に雹の予報が出た時はアラートで知らせが入るようになっています。その時は先ほどの風船を必要な分だけ飛ばします」
費用は20万ユーロほど。日本円で約2500万。それぞれのワイン農家が年間1ヘクタールあたり20ユーロから120ユーロを払うことでまかなっているそうです。
「全部を失うことを考えたらわずかな出費ですよ」
それにしても10ユーロから120ユーロとはだいぶ幅がありますね。
なぜこれだけ差があるのかと言えば、アペラシオン(銘柄の格付け)によって異なるんだそうです。納得です。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、雹が降る音がしたので、どれくらいの大きさか確かめようと窓から乗り出していると、突然、頭の上に雹が落ちてきた。おかげでどれくらいの大きさかよ〜くわかった 」
VDM(Vie de Merde)より
最も美しい市場 [コート・ダジュール地方]
フランスのテレビ局TF1が主催した “フランスで最も美しい市場”コンクール。
5月9日に発表があり、地中海沿岸の町サナリー=シュル=メール(Sanary-sur-Mer)がグランプリに輝きました。
ではその市場をちょっと訪ねてみましょう。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年3月14日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
早朝、お店の準備を始める二人。
陳列台に商品を並べます。商品は何かと言えば・・・オリーブ。南仏らしい食材ですね。
この二人、もう20年も前からこの市場にお店を出しています。
空がほんの少し白んできました。周りのお店も準備に忙しそう。
こちらは港に並ぶ船。プレジャーボートもあれば漁師さんの船もあります。ということは新鮮な海の幸も期待できそう。
こちらは魚屋さん。しだいに活気が出てきました。
さあ、いよいよ朝です。お日様が顔を出しました。それに合わせて人の数も増えました。
アレクシアさんは町役場の職員で、市場の管理を担当しています。
「この人たちは毎週水曜日にやってきますがお店の場所は決まっていません」
サナリーの青空市場には、商品を売ろうと様々な人たちがやってくるようです。場所を割り振るのもアレクシアさんの仕事。
食料品、洋服、お化粧品等々約300店ほどのお店が45分間で準備を完了しなくてはなりません。
「南仏らしいでしょう?いろんな人とおしゃべりして、売り買いが活発に行われているところですよ」とアレクシアさん。
お客さんたちがやってきて、いよいよ始まりました。
おいしそうなオレンジやレモンが山ほどあります。味見もできそうですね。
「ここには、魚に肉、なんでもあるから、他へ行く必要はありませんよ」とおじさま。
海岸に沿って設置された市場は見るだけでも楽しそう。
「丘の上の家から降りてきてここで買い物します。今日は天気がいいから気持ちがいいわ」と女性。
海のすぐ近くにも海の幸のお店があります。朝、水揚げした魚を漁師さんがここで売っています。
「早朝に漁に出て、釣れた魚と一緒に港に戻り、それをすぐにお店で売っています」と漁師のフィリップさん。
お刺身で食べたらさぞかし美味しいでしょうねえ〜。海鳥もご相伴にあずかります。
上空から見た市場。端から端まで歩いたらどれくらいかかるんでしょう?建物とヤシの木と漁師の船が並ぶ港の風景は趣があります。
一方こちらは市場の名物犬。常連のお店を回ってご挨拶です。
サナリーの市場は地元の人たちだけでなく、観光客にも人気です。南仏のグルメを求めて世界各地から人がやってきます。
さっきのオリーブのお店にもお客さんが集まっています。
そしてこちらは40年近く親子でお店を構えている魚屋さんです。元気ですねえ〜。
一番人気の市場は南仏らしい光に溢れていました。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、うちの亭主を市場まで買い物に行かせたら、お伺いの電話が12回、メールに至っては50通も送られてきた」
VDM(Vie de Merde)より