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シードル [フランスのグルメ]

 昨日は、ブルターニュ地方で作られるそば粉と、そのそば粉で作られるクレープの話をしましたが、今日はそのクレープを食べながら飲む、シードルというアルコール飲料のお話です。

 シードルはリンゴを発酵・熟成させて作られます。

 クレープと一緒に食べるからブルターニュ地方の特産品か?と思ってしまいますが、そのお隣にあるノルマンディー地方の特産品です。

Paris_Motteville.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年11月26日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ノルマンディー地方ののどかな風景。

 こちらは小さな村モットゥヴィル(Motteville)にあるパトリックさんのリンゴ園。

 シードルを作るためのリンゴの収穫が行われています。棒でつついて実を落とすという昔ながらのやり方を見せてくれました。

 パトリックさん、シードルを作り続けて50年というベテランです。ただいま、その技術を息子さんに伝授している真っ最中。

 パトリックさんが地面に落とした実を息子のジュリアンさんたちが拾い集めます。

 とは言っても、ただ拾い集めるわけではなく、使える実かどうかをより分けます。ずいぶん小さいリンゴですね。

 こちらのリンゴ園では45キロ余りのリンゴを収穫するそうです。美味しいシードルを作るためには品種の異なるリンゴをブレンドするのがいいそうです。

 集められたリンゴはこの機械で粉砕されます。年季の入った粉砕機。三世代にわたって使われてきたそうです。まだまだ使えそうですね。

 「この粉砕機とともに私たちは年を重ねてきました。30年前はここに私の父がいたんです」とパトリックさん。

 粉砕したリンゴはプレス機に移します。これまた年代物のプレス機。

 このように昔ながらの方法でシードルを作っている農家は少ないそうです。

 手で絞るとこんなに果汁が出てきます。蓋をしていよいよプレスします。

 「最初は楽なんですが、次第にきつくなってくるんです」とジュリアンさん。

 重労働ですね。でもその甲斐あって果汁がたくさん出てきました。今年も美味しいシードルができそうです。

 リンゴの果汁はこのカシの木の樽に詰められ、発酵と熟成のため30日ほど寝かせられます。

 こうしてできたシードルは家族で味わいます。シュワっとして美味しそうですねえ〜。飲みたくなってきたあ〜〜!


******* フランス人のつぶやき *******

今日、クリスマスイヴにお酒のボトルを手に家から出たところで、お隣さんに出くわした。『ほほぉ〜、これから彼女とデートかい。お熱いねぇ〜』僕は、これがシードルで、これから独身者だけが集まってクレープパーティをやるんだ、とは口が裂けても言えなかった[もうやだ~(悲しい顔)]

VDM(Vie de Merde)より



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ソバ粉 [フランスの郷土料理]

 ここへきて、近くの公園の木々があっという間に紅葉しているのに気がつきました。

 今日になるまでまるで気がつかず・・・。それともこの一週間で季節がさらに大股で進んだのでしょうか?

 毎日、慌ただしく過ごしているうちに、周りを見る余裕もなかったようです。反省。

 さて、その秋に収穫の時期を迎えるのがソバ。クレープの材料になる、あのソバです。

 ガレットを焼くところはよく見かけますが、ソバの収穫の様子はあまり見たことがありません。どうなっているんでしょう?

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下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年11月23日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここはブルターニュ地方の小さな村ニヴィヤック(Nivillac)。

 秋に始まったソバの収穫は終盤に差し掛かっています。さすがに穀物の収穫は手作業ではなくコンバインで行われています。

 ここのソバは野生のままに育てるそうです。

 「育てるのは難しくないです。春に種をまいて、秋になったら収穫するだけ。肥料もやらなければ農薬も使いません」

 ソバは黒い麦とも呼ばれていますが、一時は生産されなくなっていました。

 しかし、IGP(保護地理的表示)のおかげで息を吹き返しました。

 「100%自然のソバ粉です。小麦粉のように保存料は使っていません。高品質のソバ粉です」とブルターニュ黒い麦協会の方。

 このソバ粉はサラザンと呼ばれています。サラザンはソバの品種。もちろん、あのガレット(ソバ粉のクレープ)を作るのに使われます。

 生地は、ソバ粉に水、塩だけを加えて作られます。

 こうして泡立て器を使ってよくかき混ぜ、真ん中に泡立て器がまっすぐ立つようになったら混ざった証拠だそうです。

 生地が出来上がったら、戸棚の奥で2〜3日寝かせます。

 焼くときは少し水を加え、ビリック(bilig)と呼ばれるクレープ専用の丸い鉄板に広げます。

 「周りはパリパリ、真ん中はふわっとしているのがいいんです」

 こうして、ハムとチーズと玉子のガレットの出来上がり。そしてデザートもガレット。ジャムが塗ってあるようです。おいしそうですねえ〜、食べたくなってきたあ〜〜。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、必死になって携帯を探し続けること45分、やっと見つかった。クレープの生地の中に・・・[ふらふら]

VDM(Vie de Merde)より



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クリスマスマーケット [トピックニュース]

 今年の仕事納めまで1ヶ月になりました。そのせいか、少々仕事が立て込み始めました。

 “来年できることは来年に” をモットーに残り少ない今年をやり過ごそうと思います!

 さて、先週末はフランス各地でクリスマスマーケットがオープンしました。

 特に人気なのがアルザス地方のマーケット。今日はその一つを訪ねてみましょう。

Paris_Colmar.jpg

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年11月26日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ふわぁ〜、おとぎ話の世界に飛び込んだみたいですねえ。ここはコルマール(Colmar)。

 コロンバージュと呼ばれる木骨構造の家々に美しい装飾が施されています。

 しばし、路地をさまよいながらイルミネーションを楽しみましょう。

 それにしてもたくさんの人たちで賑わっています。昨年は400万人を数えたそうです。

 地元の人だけではなく遠くから観光にやってきた人たちも大勢いるようです。

 これだけ美しいとどうしても本物を見てみたくなりますね。

 「コルマールのクリスマスはすごくキレイ。パリなんかとはまるっきり違うわ」と女性。

 コルマールには6カ所にクリスマスマーケットがオープンしているそうです。

 地元の人が手作りの装飾品を販売している屋台が並んでいます。マリー=ルイーズさんもその中の一人。

 可愛いお人形さん、これも手作りだそうです。

 「赤い毛糸の帽子をかぶって木靴を履いています。全部、自家製よ。木靴は夫が作ったの」

 一つ買っちゃおうかしらってなりそうです[あせあせ(飛び散る汗)]

 こちらのお店では木製のおもちゃを売っています。それをじっと眺める子供。楽しそうですね。宝箱を次々と開いては見入っている感じです。

 「とても幸せな気分です。ゆっくりあちこち見てみたいです」と女の子。

 「クリスマスマーケットは大好きだよ。だって食べるものがたくさんあるでしょ。どれも美味しいものばかりだもん」と男の子。

 コルマールには運河が張り巡らされていて、“プチ・ヴェネツィア” とも呼ばれています。白鳥までいて、まるでテーマパーク。しかし、ここは人々が生活しているリアルな町です。

 さて、見ているばかりじゃなく、美味しいものもいただきたいですね。

 ハート型のお菓子はパン・デピス。そして子供達が食べているのはブレドゥル(Bredele)と呼ばれるお菓子です。

 「クリスマスに食べるこの小さなお菓子はアルザス地方ではブレドゥルと呼ばれています。10種類ほど箱や袋に詰めて売っています」とアレクシスさん。

 アレクシスさんは養蜂家です。そしてコルマールの観光大使でもあります。10年前からクリスマスマーケットのお店で地元の特産品を売っています。

 「私たちが子供の頃に体験したクリスマスをできるだけそっくりそのまま再現しようとしているんです」

 こちらはチョコレートの屋台。

 「皆さんにアルザス地方の心を知っていただきたいんです」と熱く語るジャン=マリーさん。

 この方、アルザス地方のチョコレートを多くの人に知ってもらうための活動をしています。

 広場の真ん中にはストラスブールよりずっと小ぶりの素朴なツリーが立っています。

 そして大人の皆さんはホットワインを楽しんでらっしゃいます。

 このクリスマスマーケットは12月30日まで続くそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、クリスマスの電飾たった一つで部屋をぐるりと装飾できた。つくづく、うちって狭い・・・

VDM(Vie de Merde)より



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ジレ・ジョーヌ [トピックニュース]

 昨晩のNHKのニュースで、ゴーン事件は連日フランスでも報道されている、と言っていましたが、なんだかちょっと引っかかる。

 フランスの民間放送TF1も、公共放送のFrance 2やFrance 3も、週末のニュースにはゴーン事件はほとんど登場せず、もっぱら “ジレ・ジョーヌ” のデモについて報道してました。

 シャンゼリゼ通りのデモはかなり激しかったようで、警官か機動隊員が目を負傷した模様。内務大臣にあたるカスタネール氏が沈静化のために対応していましたが、どうなることか・・・。今週末もまた大規模なデモが予定されています。

 ゴーン事件は2番手どころか、かろうじて時間内に登場するかしないかのニュースです。情報がないから放送のしようもないんじゃないですかねえ〜。メジャーな雑誌も似たり寄ったりで、他のニュースの付け足しみたいな感じにしか見えない。

 注目されていないわけじゃないでしょうけど、現状はそんなとこです。

 日本にいるフランス人は別として、結局、今のフランス人の目は、ジレ・ジョーヌのデモに向いてます。政府もその対応に追われてます。

 シャンゼリゼ通りのデモの様子は→こちら。次第に激しくなっていくのがよくわかります。デモ隊にも大勢の穏健派はいるのですが、これでは暴動に近い。観光客がシャンゼリゼ通りをそぞろ歩くなんてことは不可能。

 そんな中、TF1の取材班はその観光客を取材すべく街に出かけて行きました。

Paris_Paris.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年11月24日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 この日、デモのために安全を期してエッフェル塔は閉鎖。見学することはできません。

 「えっ、今日は閉まってるの?どうして?」と男性観光客。

 「特に観光客にとって問題はないですよ」と別の観光客。

 エッフェル塔近辺はわりに静かだったようですが、マドレーヌ広場はデモ隊で溢れていました。高級店の並ぶフォブール・サントノレ通りもこの有様。

 観光中にこれだけのデモ隊を見るのは珍しいのか、記念にと写真を撮る人たちもいますが、デモのために道路が閉鎖されてしまい、回り道を余儀なくされます。

 「ちょっとがっかりしたでしょう?」と取材班。

 「ちょっとね。でも大丈夫。他のところに行きますから」と女性。

 「クリスマス前にパリがこんなことになるなんて思ってもみませんでしたが、一般市民の皆さんが将来を心配しているということだけはわかりました」と男性。

 空にはヘリコプター、デモ隊による火炎瓶の煙、花のパリにはほど遠い光景です。

 「入れないところがあちこちにありますし、警官も大勢います。はじめはシャンゼリゼ通りだけだと聞いていたのですが、今は街全体でしょう。なんかもうびっくりです」と若い女性。

 パリに比べれば小規模ですが、地方の市町村でもジレ・ジョーヌのデモは行われています。デモをやったところで経済が良くなるとも思えませんが、フランス人はデモするんです。

 そんなわけで、目下のところフランスはゴーン事件どころじゃないのです。

 最後に、平和な画像を紹介して締めとします。ストラスブールのクリスマスマーケットが始まりクレベール広場の大きなツリーも点灯されました→こちら

 今年は可愛いらしい感じに仕上がっているようです。12月にはこのツリーのようにもっと平和になっているといいのですが・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、パリで大きなデモがあった。鉄道も道路も閉鎖状態。僕は元気いっぱいで朝の5時に早起きして自転車で登校した。学校に着くと、このデモ騒動で先生が休みだという。変だなあ、先生は学校のすぐ隣の通りに住んでいるはずなんだけど・・・」

VDM(Vie de Merde)より



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パソコン禁止? [トピックニュース]

 先日、故あってMRIの検査を受けました。これで三回目。

 一回目は20年かそこいら前のこと。ものすごい音がしましたが、特にパニックにもならず終了。

 二回目は半年ほど前。その時は耳栓を渡されました。

 そして三回目が2週間ほど前のこと。今度は耳栓の上からヘッドフォンを付けさせられました。

 どうなってるんだろうと思っていたら、検査の間中、ヘッドフォンからはずっと“ケセラセラ” が流れておりました。病院もいろいろ工夫しているらしい。

 さて、月曜日恒例の節約晩ご飯シリーズは放送がなかったのでお休みです。本日はこんな話題をお伝えします。

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下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2018年11月24日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 皆さん、すごい勢いでキーボードを叩いてます。ここは大学の教室。

 わあ、すごい。今はこんなことになってるんですね。ノートに鉛筆、ではなくパソコン。

 「パソコンに打ち込む方がやりやすいんです」と女子大生。

 しかし、中にはこんなことをやっている学生もいます。ゲーム、写真、ソーシャルメディア等々・・・。これは確実にアウト!

 それならノートを取る代わりにパソコンに打ち込むというのは大丈夫なんでしょうか?

 専門家によると、パソコンに打ち込むのは機械的な行動で、頭には残らないと言います。

 「頭の中で思考も理解もされず、ただ自動的に入力しているだけになってしまうのです」と専門家。

 その結果、試験の時に困難に直面することになるとか。そういえば、試験は手書きですね。

 さらにパソコンは本人だけでなく周りの学生たちの集中力を失わせるとか。

 「確かに、誰かにメールを送ったりして授業とは関係のないことをしている時があります」と男子学生。

 こちらはフランス北部の都市リールの大学。ただいま英語の授業中ですが、パソコンは使用禁止。

 「パソコンを使っている学生のうち10〜40%は授業とは関係のないことをしています。しかも、目を上げたことがありません」と教授。

 とは言っても、この大学ではすべての授業でパソコンを禁止しているわけではありません。学長は、パソコンは学生の知識を広げてくれる道具と考えています。

 「パソコンは学生の疑問に素早く答えてくれるますから便利な側面があります」と学長。

 となると全面禁止というわけにはいきません。

 心理学者のミカエルさんによれば、パソコンは授業を豊かにし、学生たちに新しい可能性を広げてくれるといいます。

 授業で学生にパソコンを使わせていいのかいけないのか、議論が続けられているそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、パソコン用のドライスプレークリーナーと髭剃り用のムーススプレーを間違えた[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より



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週末はドゥブロヴニクで [パリから週末旅]

 日曜日は恒例の週末旅。今回はクロアチアのドゥブロヴニク(Dubrovnik)を旅します。

 パリからは一回乗り換えの空路で4時間弱。ヨーロッパで人気の観光地だそうです。

 では出発!

Croatia_Dubrovnik.jpg

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年11月17日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 まずはロープーウェイに乗って標高400メートルほどのスルジ山の頂まで上がってみましょう。所要時間は5分。見下ろせば、こんなに美しい風景が眼下に広がります。アドリア海の青、積み木のような家のサーモンピンクの屋根。

 ドゥブロヴニクは城壁に囲まれた街です。このピレ門から中へ入ってみましょう(青印)。

 ここは世界遺産に登録されている旧市街。スラブ文化とラテン文化の融合した建物の並ぶ小さな路地をぶらぶら散歩しているとルジャ広場に出ます(赤印)。ベネツィアのサンマルコ広場並みの賑わい。

 その一角にあるのがクロアチア人僧侶のブロンズ像。観光客がやってきては鼻を触るのでそこだけピカピカ。

 「どうして鼻を触るんですか?」

 「残念だけど、知らないわ」

 「鼻に触っておかないといけないらしいのですが、どうしてだかはちょっと忘れました」

 どうも鼻に触ると幸せになるらしい。

 ドゥブロヴニクはラグーサ共和国として15世紀から16世紀にかけて繁栄を遂げました。建物を見てもその繁栄ぶりが伺えます。

 しかし、1667年の大地震で街の4分の3が壊滅してしまいます。このルネッサンスとゴシック様式が融合した見事な建物は運よく難を逃れた建築物の一つ。16世紀に建てられたスポンザ宮殿です(緑印)。

 大地震以来、幾つもの戦いを経験してきたドゥブロヴニクですが、つい最近のものが建物に残されていました。1991年のユーゴスラビア崩壊から4年間続いた紛争です。ユーゴスラビア人民軍の攻撃は7か月も続きました。

 「私は子供を連れて町を出ました。ここで暮らすことなどできませんでした」と女性。

 そんな悲しい出来事がありましたね。当時、私はイタリアを旅しながら、このアドリア海の向こうでは戦争が起きているんだなあと思ったりしました。

 さて、次は城壁巡りへと出発しましょう。約2キロの道のりです。途中、あちこちで面白い発見があります。印象的なこのサーモンピンクの屋根々々。紛争後に修復されたものだそうです。

 「この屋根は町の修復のためにトゥルーズから提供されたものです。微妙に色合いが異なりパッチワークのようになっていますが、それが町に活気を与えています」と男性。

 さあ、そろそろ今晩の宿へと向かいましょう。重いスーツケースを抱えて階段を上がっていきます。それだけの価値があります。テラスとプール付きの宿、しかも旧市街とアドリア海を一望できます。

 自宅の一部を宿泊施設にした言わば民宿のような施設。シーズン中の7ヶ月間だけ宿泊客を受け入れ、残りの5ヶ月間は休業だそうです。

 次はカヤックで海の散歩を楽しみましょう。このロケ、どうも夏に行われたようです。この岸壁では間もなく飛び込み大会が開催されるそうです。

 次はボートでアドリア海に浮かぶある島を訪ねます。

 「夏季は1日に12〜15回ほど島を往復しますから、結構、忙しいですよ。それにボートの運転には細心の注意が必要ですからねえ」と船長さん。

 やってきたのはロクルム島(黄緑印)。ここでは様々な地域から集められた植物や動物たちが暮らしています。人ごみを逃れて静かな時間を過ごすことができるそうです。

 そろそろお腹がすいてきました。美味しいものでもいただきましょう。

 本土に戻ってやってきたのが海辺で開かれている青空市。地元の食材を見て回ったら、郷土料理を出してくれるお店へ向かいます。ここはドゥブロヴニクから車で30分ほどのところにあるレストランKonoba Vinica Monkovicへ(オレンジ印)。

 この店で出してくれるのがペカ(peka)と呼ばれる料理。羊肉、仔牛の肉、野菜を鍋に入れたら炭火の上に置き灰をかぶせ1時間半から2時間かけて焼き上げます。蓋をあけると・・・全体に火が通って、これは美味しそう!

 お腹いっぱいになったら、城壁の向こうの岩場にできたカフェで一息つきながら夕日が落ちるのを待ちましょう。

 さて今回の旅の費用は、宿泊代が70ユーロ、食事代が20ユーロ、カヤック代が30ユーロ、城壁巡りが20ユーロ、ロープーウェイが20ユーロ、ボートの島巡りが30ユーロで、締めて190ユーロ(約24,000円)でした。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、婚活サイトで知りあった男性とデートした。概ね良好。しかし、気温が上がり始めて、暑いからと言い残して彼がテラスに出て行った。そしてそれっきり戻ってこなかった・・・[もうやだ~(悲しい顔)]

VDM(Vie de Merde)より



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クリスマスの予算 [トピックニュース]

 パリのシャンゼリゼ通り、無事にイルミネーションが点灯されたようです。

 今年は真っ赤。その映像に興味のある方は→こちら

 カール・ラガーフェルドさん、お年のわりにはお元気そうです。消音になっているのでウィンドウの右下にあるヴォリュームをオンにしてください。

 車のテールランプも赤、イルミネーションも赤。

 1980年から始まったこのシャンゼリゼ通りのイルミネーション、街路樹の数は400本、距離は2.2キロ。消費電力は時とともに小さくなっています。

 2006年には480,000kWだったのが2018年の今年は23,400kWと20分の1に減少。パリに住む4人家族の年間電気消費量と同じくらいだそうです。

 さて、クリスマスまであと一ヶ月となりました。

 準備がいろいろ進められているようですが、フランス人が今年使うクリスマスの予算は平均で571ユーロ。日本円にすると約73,000円ほど。

 その内訳は?

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下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年11月21日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 クリスマスシーズンに合わせてディスプレイされたお店の中。ちょっとワクワクしてきます。

 まず予算の大半を占めるのはプレゼントで340ユーロ(約44,000円)。昨年より17ユーロの増額。

 市民の購買力は今ひとつですが、クリスマスだけは特別のようです。

 とは言っても、できるだけ支出は抑えたいのか、クリスマス特別セールやインターネット、それにポイントなどの特典を使って手に入れているようです。

 特に、12月に入る前のちょうど今頃が一番お得な時期だとか。フランス人の3人に2人がこの時期に買い物をすませるそうです。

 そして二番目に多いのが食事代で129ユーロ(約16,500円)。

 えっ、そんなもんですか!でも、材料を買って自宅で作って食べるとなると、これくらいで大丈夫なのかもしれません。

 その他、交通費が37ユーロ(約4,700円)、衣料費が34ユーロ(約4,350円)、クリスマスの飾り付けに29ユーロ(約3,700円)となっているそうです。



******* フランス人のつぶやき *******

今日、みんなでお金を出し合って友人に誕生プレゼントを贈るメンバーに選ばれた。しかし、バースデーパーティーには呼ばれなかった [もうやだ~(悲しい顔)]

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クリスマスの準備 [トピックニュース]

 今日から三連休。嬉しいですねえ〜。

 とは言うものの、予報によれば三連休の初めの東京は12月末並みの寒さになるとか。いよいよ本格的な冬の到来か・・・。

 夜は分厚いセーターを着込んで、さらに暖房も必要になってきました。

 さて、今週末、ストラスブールやリヨンなど各地でクリスマスのイルミネーションが始まります。

 大都市だけでなく小さな町や村でも同様です。今日はブルターニュ地方の港町オレー(Auray)の様子を見てみましょう。

Paris_Auray1.jpg



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 おお、美しいですね。もう飾り付けが完了しているところもあるようです。

 しかし、まだまだ作業は続いています。この電飾、8キロにわたって取り付けられるそうです。大変なお仕事ですね。

 「取り付けるのに一ヶ月か一ヶ月半くらいかかるんです。皆さん、完成するのを楽しみにしてらっしゃいますよ」と作業員。

 そして、商店街の皆さんも大忙しです。白と赤の巨大キャンディーがクリスマスらしいですね。

 「毎年、この時期になると商店街を上げて飾り付けをします」と女性。

 どうやら赤白の巨大キャンディーはこの商店街に共通のデコレーションのようです。

 「素敵に見えるように飾り付けないといけないです」

 そして、店内はそれぞれクリスマスにふさわしいディスプレーに仕上げます。

 こちらは日曜大工のお店。どうやら動くぬいぐるみを設置するようです。準備もこれなら楽しいですね。

 クリスマスが楽しいのは子供だけじゃなさそうです。

 靴屋さんも、食器屋さんも、お菓子屋さんも、クリスマス一色。

 「この店に入ってみたいなと思っていただけるような、皆さんに楽しんでもらえるようなディスプレーに仕上げました」と女性。

 お店にとっては大事な時期。年間の売り上げがこの時期に集中するといいます。是非ともたくさんのお客様に来ていただきたいもの。

 「飾り付けが済んだらどんな感じか見てみたいです。特に、子供が喜びますからね」とお母さん。

 オレーは中世の趣を残す町。冬の夜のイルミネーションはきれいでしょうね。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、5歳になる娘とサンタクロースについて話した。『サンタさん、私のところにも来てくれる?』と娘。『もちろんだよ』と私。『でも、この家で大丈夫かな。いつも散らかってるから』と娘[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より



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遺跡の売却 [ギリシャ]

 フランスのジレ・ジョーヌのデモはまだ続いています。駐車中の車に火をつけたりなど暴力的になってきて少々逸脱した感が否めません。

 一方、東京拘置所のカルロス・ゴーンについてフランスのラジオ局が、1日にご飯3杯、お湯を少々、床に直接布団を敷いて睡眠をとっている、という厳しい状況だ、と報道しているそうです。

 そう言われると、日本のメディアはこのことはあまり伝えていないような・・・。

 何れにしても、証拠隠滅や国外逃亡の恐れがなくなったら、そのうち高額の保釈金を払って仮釈放されるんじゃないですかね。

 それはさておき、本日はギリシャの話題です。

 経済の立て直しが急がれるギリシャですが、その一環として、各地に残されている古代の遺跡が民営化されることになりそうです。

 つまり、一般に売却されるわけです。そんなことして大丈夫か!?

Greece_Athen.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2018年11月20日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 クレタ島のクノッソク宮殿、サントリーニ島の古代遺跡など、ギリシャ全土に残された遺跡の数々。

 ギリシャ政府は、これらの遺跡を売却して民営化することにしたようです。

 「きれいで保存状態もいいですし、観光客の受け入れもいいですね。民営化されたらどうなるんでしょう?」と男性。

 「遺跡は公共のものでなくてはならないと思います。なぜなら個人のものではなく皆んなのものだからです」と女性。

 「民営化されると、限られた人たちや特定のグループだけしかアクセスできなくなるんじゃないかと心配ですね。そうなったらとても残念です」と男性。

 こちらの遺跡も売却リストの中に名を連ねていますが、ギリシャでは2016年から民営化することは違法とされています。

 そのため、考古学者らが国を相手に訴訟を起こすことにしたそうです。

 「勝手に法令を作って民営化できるようにした政府に怒りを覚えます。例えば、マクドナルドなんて名前になった古代劇場などあってはならないことです。そんなこと絶対にさせません!」と学者さん。

 ギリシャ政府が国の一部を民間に売却するのは今回に限ったことではありません。2016年には、このピレウスの港を中国の団体に売却しました。

 さらに高速道路、空港、電気網なども、国の赤字対策のために売却されました。

 2011年に決定された国の救済プランに従い、政府が民営化で得た収入は50億ユーロ近くになったと言います。

 しかし、まだまだ目標を達成するところまでは至っていません。

 今回の遺跡の売却については意見が分かれています。

 「お金はギリシャのものです。なぜ私企業が持っていくんですか」と男性。

 「他のものなら民営化もあり得るでしょうが、ギリシャの遺産はダメです」と別の男性。

 「民営化されれは給料がきちんと支払われるからいいと思いますよ」とまた別の男性。

 意見はいろいろあるようですが、民営化の流れはどうも止められそうにありません。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、車を買おうとマニュアル車に試乗していたら、どうもうまく運転できない。販売員に店に戻るまで運転を代わってくれと言ったらできないという。なぜなら免許がないから[ふらふら]

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マルティニークの特産 [フランスのグルメ]

 ゴーン事件、驚きました。

 何か会計操作のミスかなんかじゃないかと思っていたら、何だかもっと腹黒い話になってきました。人間って虚しいもんですねえ〜。

 日本のマスコミはトップニュースで報道してましたが、フランスでは、私の知る限りでは、2番手、3番手。

 トップニュースは、ジレ・ジョーヌ(黄色のベスト)(工事中に作業員が着用するようなベスト)のデモ活動。

 あちこちで一般市民が黄色のベストを着て、政府に対し抗議デモを行っているのです。かなり大規模。その映像に興味のある方は→こちら

 具体的な理由が今ひとつよくわかりませんが、ガソリンの値段が高騰しているのをきっかけに不満が爆発したようです。

 “話は聞く、しかし妥協はしない” というのが政府の姿勢。どこまでこのデモが激化するのか・・・。

 さて、話はがらりと変わって、本日は美味しい海の幸のお話です。

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下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年11月7日に放送)

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 海の幸というのがこれ、白いウニ。

 ここはカリブ海のフランス領の島マルティニーク。ウニは黒いものと思っていましたが、白いのもあるんですねえ。美味しいらしい。

 マルティニークのあまちゃんは、海に潜ったら、カゴと棒で白いウニをかき集めます。簡単そうですが、見分ける目と素潜りの技術が必要だそうです。

 ウニ漁は10日間だけに限定されています。乱獲で数を減らしては元も子もありません。

 それでも一回の漁ですごい量のウニが獲れました。どれも大きいですね。

 「祖父も父もウニ漁をしていました。私は14歳の時からずっとこの漁に出ています」とフェリックスさん。

 岸に戻ったら水揚げです。素手で身を取り出しています。驚き!痛くないのかな?

 「ポンポンと2回叩くと割れるから身を取り出せるよ」

 やっぱり痛そう〜。

 身を取り出したら、殻の中に身だけをもっとたくさん詰め込みます。

 何をするのかなと思ったら、バーベキュー!この島ならではの食べ方。

 「昔は一年中食べていたんだけどね」と男性。

 「ウニは高いのよ。キロ当たり80ユーロくらいするの」と女性。

 白いウニはマルティニークのキャビアとも呼ばれています。

 漁の時期になると監視船が海を巡回しているそうです。というのも、ウニ漁は資格がないとできませんが、無資格で漁に出る漁船が後を絶たないからです。

 今回のこの船も無資格でした。ウニは海に戻され、罰金が科されます。

 こちらはレストランの厨房。料理人のリズさんがウニ料理を作っています。これで50ユーロだそうです。やっぱり高い!


******* フランス人のつぶやき *******

今日、カラーリングをやめたら元の健康的な髪に戻った。しかし、ホッとしたのもつかの間、今度は白髪が出始めた!」

VDM(Vie de Merde)より



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