シャラントのグルメ4 [フランスのグルメ]
気温が下がってくると良くしたもので、猛暑の間、忌み嫌っていた温かいお湯が心地よくなってきます。ホッとしますねえ〜。
それに煮炊きもだいぶ楽になってきました。これでまともな料理が作れるようになります。
それはさておき、シャラント県のグルメを紹介するシリーズも今日が最後になりました。
今回は、鴨。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月10日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
絵本の中に登場しそうな小さな村テュソン(Tusson)。
ここにあるのがレストランLe Compostelle。グーグルマップのストリートビューならお店の中に入ってみることもできます。
そのレストランのシェフがこの村出身のローランさん。あちこち料理の武者修行に出て、最後は生まれ故郷に戻ってきました。
そのローランさんがシャラント地方のグルメを作ってくれます。
市場にやってきたローランさん、鴨の生産者が出しているお店にやってきました。生産者とは個人的にも親しい間柄。良い鴨肉が手に入りそうです。
「このテュソンでお店を出してから、作り始めたのが鴨肉のサンドイッチです。もちろん使うのはシャラント産の鴨肉ですよ」とシェフ。
購入したのはマグレと呼ばれる鴨の胸肉。ローランさんの厳しい注文に答えて生まれたお肉だそうです。
ではレストランの厨房に戻って、鴨肉のバーガーの作り方を教えていただきましょう。
材料は、挽肉にしてハンバーグ形に成形したマグレ、レタス、フォワグラ、ピノ・デ・シャラント、コニャック、トムチーズ、パン。
まずはフォワグラソースを作ります。鍋の中にはフォワグラとワインと香辛料。そこにピノとコニャックを加えます。充分に煮えたところでハンドミキサーでクリーム状に仕上げます。
ソースが出来たら次は鴨ハンバーグを鉄板で焼きます。焼きすぎてはダメ。中がピンク色くらいで柔らかく焼き上げます。
あとはバーガーに仕上げるだけ。パンにフォワグラソースを塗り、レタス、ハンバーグ、チーズの順番にのせていき、最後にパンで蓋をしたら出来上がり。たっぷりのフライドポテトと一緒に盛り付けます。
お客様方、バーガーをナイフとフォークで食べていました。
もう少しあっさりした食事がしたい方には、こちらの魚料理がオススメです。メーグルとよばれる魚の切り身とジロール茸。
前菜のメニューも豊富です。半熟卵とセープ茸、田舎風サラダ(テリーヌや鴨肉の燻製などの盛り合わせ)。
厨房ではシェフがゴージャスな骨つき牛肉を焼いていました。これだけのお肉ですから皆んなで分け合っていただきます。
最後は、大評判の3段重ねのデザートをいただきます。一番下にはムース・オ・カラメル。ここにチョコレートをのせて、最後にチョコレートのスープをかけていただきます。これは美味しそうですねえ〜。
他にも、パイとフランボワーズ、イチジクとクランブル、プラリネ入りシューとアブリコットもあります。
終わり。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、そして5年前から私は医者だ。ある患者さんにファーストフードのハンバーガーで便秘は治りませんよと説明したが、なんとこれで5回目になる 」
VDM(Vie de Merde)より
シャラントのグルメ3 [フランスのグルメ]
英国とEU、離脱条件について合意し、あとはEU加盟国27ヶ国の承認を得るだけとなったとか。
しかし、問題は英議会。合意した条件が可決されるかどうかは不透明。
期限までもう二週間もないですねえ〜。やれやれ。
それはさておき、シャラント県のグルメシリーズの三回目は、チーズ。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月9日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
シャラント川が流れるシャラント県。
ここで作られているのがル・マンロワ(le Manslois)という名前の、牛乳または山羊乳で作られたフレッシュチーズ。つまりフロマージュ・ブラン。
60年ほど前に生まれたチーズです。ソフトクリームみたいになって出てきますね。
ご飯のおかずにもなれば、甘いお菓子にもなるチーズ。このチーズを庭で試食中の生産者と料理人。
「われわれは地元の農産物や伝統を守るためにここにいるんです。その結果、小さな町や村にも肉屋がありカフェがありパン屋がありビストロがあるんです」と熱く語るレストランLa Margelleのシェフ、エルヴェさん。
こちらがそのレストランの厨房。忙しそうですね。
ひと段落したところで、エルヴェさんル・マンロワを使った料理を作ってくれます。
「ハチミツと醤油でマリネした豚のフィレ肉を作ります。ソースには山羊の乳で作られたル・マンロワを使います」とシェフ。
まずは肉の脂肪を取り除きます。
ボールに醤油、レモン汁、ハチミツを入れ良くかき混ぜたら、肉の上にかけます。これをフライパンで30分ほどかけて焼き上げます。
次はチーズを使ったソースを作ります。みじん切りのエシャロットを鍋で炒めたら白ワインを加え沸騰させます。
最後にコニャックを垂らしてフランベします。炎が収まったところでル・マンロワを加えます。
このチーズ、普通の山羊のチーズのようにクセのある味ではなさそうです。そこが料理には使いやすいのかもしれません。
お肉の上にこのソースをかけたら出来上がりです。
「山羊のチーズにハチミツ、これがとっても美味しいのよ」と女性客。
ル・マンロワは前菜にも登場します。こちらは山羊のル・マンロワとフォワグラ。人気の一皿だそうです。
「新鮮で、美味しくて、重くないの」と女性客。
「新鮮で、柔らかくて、カリカリっとしてて、全部がこの一皿に詰まってます」と男性客。
他にもホタテ料理やヒラメ料理も人気です。
そして最後はデザート。ル・マンロワのチーズケーキ、タルトタタン、カラメルソースのかかったイル・フロタンでした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、庭のテーブルの上に虫が集まっていた。よく見るとそれが文字になっていた。『君を愛してる』。それで気がついた。彼がハチミツでテーブルに文字を書いていたのだ」
VDM(Vie de Merde)より
シャラントのグルメ2 [フランスのグルメ]
やっと涼しくなって普通の暮らしができるようになりました。冬が来る前に長い秋を楽しみたいものです。
さて今週は、食欲の秋ということでシャラント県産の食材を使った料理を紹介しています。
シリーズの二回目は、マス。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月8日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
シャラント川からすぐのところにあるレストランGraines et Garenneの厨房。お昼の時間はこの通り大忙しです。
何しろこの時間、お店は満員。シェフのパスカルさんが手を休める時間はありません。
しかし、ひと段落すると必ず向かう先があります。それがマスの養殖場。
「実はシャラントは食材の豊富な地域なんです。忘れられてしまったものもありますが、それをもう一度よみがえらせることも料理人の務めだと思ってます」とシェフ。
養殖場のオーナーがこの方、イアンさんです。ここで育てられているのは茶マスとニジマス。元気がいいですね。
「できるだけ野生に近い形で育てています」とイアンさん。
食べごろの2キロくらいまで育つのに2〜3年かかるそうです。
では、イアンさんのところから仕入れてきたマスを使って、シェフが料理を作ってくれます。
材料は、付け合わせのインゲン、ラヴィゴットソース用のエシャロットやハーブなどの香味野菜、オリーブ油、ヴィネガー、地元の食前酒ピノ・デ・シャラント、スモークした豚バラ肉。
ラヴィゴットソースはテット・ドゥ・ヴォー(仔牛の頭)という料理によく使われるソースだそうですが、少しシェフなりのアレンジが加えられているそうです。
その作り方は、オリーブ油とヴィネガーを混ぜ合わせたら、刻んだジブレット、ケッパー、エシャロット、チャービル、ゆで玉子を加え混ぜ合わせ火にかけます。最後にピノ・デ・シャラントを一さじほど加えたらソースの出来上がり。
ピノ・デ・シャラントはワインを造るときのムストとコニャックを混ぜて造られたお酒です。
マスは切り身にしたら切り目を入れて、鴨の脂を引いたフライパンで焼きます。焼くのは皮の方だけ。
付け合わせのインゲンは衣をつけて油で揚げます。ふわかりっと揚がったインゲンを先にお皿に盛り付け、その上に焼いたマスをのせラヴィゴットソースをかけます。
最後にトッピングしたのはスモークした豚バラ肉の薄切りをパリパリに焼いたもの。なんだか美味しそうですねえ〜。
「すばらく美味しいですよ」と男性客。
「様々なものがこの一皿に盛り付けてあって完璧です」と、TOKYOと書かれたTシャツを着た男性。
ランチの定食は20ユーロ。この内容でこの価格ならお得です。
「美味しいものには目がなさそうですね?」と取材班。
「この体を見たらわかるでしょ(笑)」と男性。
本日も最後はデザートで締め。フロマージュ・ブランのタルトとバニラアイス、ヘーゼルナッツのビスケットとチュイルのヴェリヌ・オ・ショコラ、赤いフルーツのタルトレットでした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、大好きな彼と初デート。カラフルで小さな水玉模様の入ったグレーのドレスを着込み待ち合わせ場所に向かった。すると彼が私の姿を見て急に笑いし始めた。彼は魚を養殖していた。しかも私のドレスと同じ柄の魚・・・マス」
VDM(Vie de Merde)より
シャラントのグルメ1 [フランスのグルメ]
今日から4回のシリーズで、フランス西南部にあるシャラント県の特産品を使った料理を紹介します。
第一回目の今日は、カグイユ(cagouille)。
カグイユとは、この地方の方言でカタツムリのこと。ブルゴーニュ地方のエスカルゴとはまた種類の違うエスカルゴだそうです。
となると、当然、料理の仕方も違ってきます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月7日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここは国際漫画祭で知られるアングレーム(Angoulême)。今年は漫画家の高橋留美子さんがグランプリを受賞しましたっけ。
それはともかくとして、自然に囲まれた美しい街ですね。
ここでエスカルゴ料理を出しているのがレストランl'Espéranceのシェフ、ジェロームさんです。
今日はカタツムリのようにノロノロ運転の車で生産者のところにやってきました。
ここまで育てるのに6ヶ月かかるそうです。別名プチ・ブリとも呼ばれ、ブルゴーニュ産に比べると育て易く、雨が大好きで猛暑は大敵だそうです。
質のいいプチ・グリを仕入れてきたジェロームさん、団体客にエスカルゴ料理を出すことになりました。
では厨房でつくり方を教えてもらいましょう。
材料は、ソーセージミート、賽の目切りの地元産ハム、玉ねぎ、パセリ、トマト、ニンニク。
鍋で千切りの紫玉ねぎとみじん切りのニンニクを炒めたら、ソーセージミートとハムを加え火を通し、ざく切りにしたトマト、パセリなどの香草を入れ、最後にチキンスープを注ぎ入れます。
ある程度に煮えてきたところで、白ワインを加え、最後にプチ・グリを入れます。これをとろ火で1時間半ほど煮込んだら出来上がり。
一番いいのは前日に作っておいて、翌日、温め直すこと。味が染みて美味しそうですね。
「子供の頃のことを思い出します。祖母がエスカルゴ料理を作って食べさせてくれたんです。いい思い出です」と女性客。
エスカルゴ料理と言えば、パセリとニンニクのみじん切りを練り込んだバターをエスカルゴに詰め込んで加熱したものが一般的ですが、こちらの料理は脂肪ドロドロではなく、さっぱりしてますね。
ジェロームさんのレストランでは他にもこんな料理を出しています。
アントルコートのステーキ(牛ロースのステーキ)フライドポテト添え。焼き方はもちろんレア。
更に、仔牛肉のマスタードソース炒め。これは最後にコニャックを加えてフランベします。
「この店じゃ携帯電話をいじってる人なんていませんよ。皆、おしゃべりしながら料理を食べています」と男性客。
最後はやっぱりデザートで締め。
豪華なティラミス、チョコレートフランとクレームアングレーズ、そしてメレンゲとライムのシャーベット添えレモンタルトでした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、森を散歩していると雨が降り出した。小さい頃よくやったように、空に向かって口を開けて雨水を飲もうとしたら、カタツムリが口の中に落ちてきた」
VDM(Vie de Merde)より
お帰りなさい! [トピックニュース]
どうも曜日の感覚がおかしくなってしまいました。
昨日は日曜日で今日は月曜日、そんな勘違いをしてしまいそうです。
3連休とは言っても一日は台風騒ぎで消えてしまい普通の週末のようになってしまったからかもしれません。
その台風が去って、季節は急に秋になったようです。夏は完全に姿を消しました。もう来年まで戻ってくるなよ!
さて日本よりほんの少し季節が先に進んでいるフランスですが、フランスアルプスの麓の都市グルノーブルには、夏の間、山で暮らしていた牛や羊が大集合。大変なことになっていました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月14日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ご覧の通り、街の大通りを闊歩しているのは羊と牛。
いつもなら車やバスの行き交う場所ですが、この日だけはどうにもなりません。
「まず動物たちを通してあげないとねえ(笑)」と男性。
普段、あまり見かけない牛や羊の群れにちょっとたじたじの子もいます。とは言っても、動物たちも同じです。
「大勢の人たちがいて、しかもあまり耳慣れない音や音楽が流れてます。牛も超びっくりしてますよ」と飼い主。
そして、なんと路面電車でやってきた牛もいます。大丈夫だったんでしょうか???
「人と動物が渾然一体となって素晴らしいです。動物を理解するのにいい機会ですよ」と男性。
子供たち、羊の群れに興味津々。
「動物たちの匂いが直に伝わってくるので子供達にはいい経験になります。ねえ、そうだよね?」と娘に話しかけるパパ。
「・・・チーズ・・・」と娘。
「ん、なんだって?」
「チーズ!」
「ああ、チーズの匂いがするそうです(笑)」とパパ。
この日、麓に戻ってこれたことをお祝いして、酪農家たちが市民にチーズや牛乳を振舞っていました。数時間であっという間になくなってしまったそうです。
そして、お酒ではなく牛乳で乾杯。随分と健康的ですね。
この日はアルペンホルンの演奏も行われ、にぎやかな秋の一日となったようです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ココアを飲みながら夫が生まれて間もない息子に言った。『パパもミルクを飲んでるよ。とは言っても君の牛とは違う牛のミルクだけどね』」
VDM(Vie de Merde)より
30ユーロで晩ご飯76 [お料理実践編]
ラグビー日本、強かった。約束通り決勝トーナメントに進みました。
次の対戦相手は南アフリカ。10月20日、東京スタジアムでキックオフ。放送はNHKでやるらしい。
またドキドキしながら見ることになりそうな・・・。
さて、月曜日は恒例の節約晩ご飯。30ユーロ以内で、4人分の晩ご飯をフルメニュー(前菜+メイン+デザート)で作ってもらいます。
今回チャレンジしてくれるのは、ミシュランの星付きレストランのシェフ、フランク・カントンさん。
今回は、全体に黄色を基調にした秋らしい料理を作ること、という課題付きです。
ではスタート!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ノルマンディ地方はすっかり秋になっていました。
早速、シェフのフランクさんに30ユーロを渡して材料を揃えていただきましょう。
キノコのスペシャリストのフランクさん、買い物カゴ片手にまずやってきたのがこちらのお店。地元で採れた蜂蜜を販売しています。一本6ユーロ。
「あの、黄色い蜂蜜を探してるんですが、ありますか?」とシェフ。
「ああ、それならこれがいいですよ」とお店の方。
花の香りたっぷり、味も良さそうです。一本お買い上げ。残りは24ユーロ。
さらに、菜種油も買いました。菜種油には体にいいとされるオメガ3脂肪酸が含まれています。これが4ユーロで残りは20ユーロ。
次にやってきたのが八百屋さん。
「今回は肉や魚はなし。野菜だけでやりましょう」とシェフ。
ああ、そういうことですか。
エンダイブ(チコレ)、ネギ、白インゲン、豆が合計で7.50ユーロで、残りは12.50ユーロ。
まだまだ材料は必要です。玉子とりんごで3.75ユーロ、残りは8.75ユーロ。
最後はシェフの菜園で、キノコ、セージ、ローズマリーを調達。
これはただですが、シェフが別調達していたノルマンディーのバターは有料。これが5ユーロで、手元に残ったのは3.75ユーロ。余裕でセーフでした。
では調理の開始!
まずは前菜。
ジロール茸の汚れや不要な部分を取り除き、フライパンで炒めたらお皿に盛り付けます。そこにサバイヨンを加え、最後に玉子の黄身を溶いて少し温めたものを絞ります。ここに緑のセージを飾ったら出来上がり。ちなみにサバイヨンとは、白ワインと卵黄を泡立て器を使って混ぜ合わせたクリームのこと。
次はメインの野菜料理。
豆はバターやハーブを加えたお湯で茹でます。そして、ネギも白インゲンも湯がいておきます。エンダイブは菜種油でさっと炒めます。これらをこんな風に盛り付けたら出来上がり。確かに黄色い料理になってました。
最後はデザート。リンゴはハチミツでカラメル状になるくらいに炒め、サバイヨンをかけオーブンで数分焼いたら出来上がり。こちらのサバイヨンは甘い味。念のため、前菜で使ったサバイヨンは塩味です。
秋らしい晩ご飯ができました。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、そしてずっと前から、うちの家族は私と一緒にラグビーの試合を見るのは絶対嫌だという。なぜなら、私は疫病神で、私が見ると必ずチームが負けるらしい」
VDM(Vie de Merde)より
週末はモンペリエで-再訪 [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はフランス南部の都市モンペリエ(Montpellier)を旅します。3年前にも一度訪ねてますから、今回で二回目。
前回とは少し違ったモンペリエを見物できそうです。
パリからは高速列車で3時間半ほど。では出発!
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
18世紀に作られたモニュメント、白い石の建物、そして中世の趣の残る小さな路地。これがモンペリエです。
観光の足はこのトラム。街の中心街へと向かいましょう。
旅の始まりはココ、コメディ広場(青印)から。目の前に見えているのは国立歌劇場(赤印)。とは言っても中に入るわけではありません。立派なファサードを眺めたら、目的地へを向かいます。
そこはモンペリエ大学医学部(緑印)。
医学教育がモンペリエで始まったのが12世紀頃。そして医学部が創設されたのは13世紀のことでした。
このガイドツアーはいつも満員だとか。こちらは、数世紀も前から医者の卵たちが論文を発表してきた部屋です。
「フランスで初めて医学部ができたのがモンペリエだということはよく知られてますね」と観光客。
次に向かったのが、お隣にある解剖学博物館(水色印)。展示されているのは蝋細工の模型と聞きましたが、どうなんでしょう?
「ありとあらゆるものが揃っているので驚きました」と男性。
全部で5,000点もの模型(または標本)が展示されているそうです。この博物館が作られたのは19世紀のことでした。それぞれの時代で授業に使われたものかもしれません。
さて、人体の模型はこれくらいにして、そろそろランチの時間です。今回は中心街から離れたところにある市場に隣接するフードコートHalles du Lezにやってきました(オレンジ印)。ここならリーズナブルな値段で美味しいものが食べられるそうです。
どれもこれも美味しそうで全部食べたくなっちゃいますが、旅人が選んだのは南米をイメージした料理を出してくれるお店。
「5〜6ユーロで手軽に食べてもらえるものから、14〜15ユーロくらいの料理まで出しています」とお店の方。
旅人さんが食べているのは約10ユーロの魚料理。
このお店からすぐのところにはペタンクが楽しめるバーがあります。
ワンゲーム楽しんだところで、そろそろ今晩の宿Hotel Le Guilhemへと向かいましょう(黄緑印)。モンペリエの中心街にあるこのホテル、元は16世紀のお屋敷だったそうです。窓からはモンペリエ大聖堂の鐘楼が見えます。
次はモンペリエの郊外にあるChâteau de l'Engarranを見学しましょう。60ヘクタールのぶどう園付きのお城です。
その歴史は、17世紀、ラングドック地方の貴族が領主からブドウ園を与えられたことから始まります。このお城が建てられたのは17世紀になってからのことです。
「このようにブドウ園を思わせる装飾が施されている建物はここだけです」と現在のオーナー。
見学できるのは一階だけ。上の階はオーナーの住居になっています。そして、大きな庭園も見逃せません。
「この庭は通りからは見えないようになってるんです」
ここではもちろん今でもワイン造りが続いています。9.50ユーロで3種類のワインの試飲ができます。
翌朝は、モンペリエのあちこちにあるストリートアートを探しに出かけましょう。
「宝探しと同じです。街を歩いていると、あっ、こんなところに絵が書いてあるわ、なんてね」と女性。
バンクシーのパロディーみたいですが、オリジナリティもちゃんとあります。こちらの男性の作品だそうです。
最後は、近代的なモンペリエを求めて、こちらの変わった建物D’Arbre Blanc(白い木)にやってきました(黒印)。この建物、日本人建築家の藤本壮介さんの作品だそうです。
ここの18階にあるバーでカクテルをいただきます。14ユーロとちょっと高くつきますが、暮れ行くモンペリエを心ゆくまで堪能することができます。
さて今回の旅の費用は、トラムが4.30ユーロ、見学ツアーが23.50ユーロ、ランチが9.20ユーロ、ペタンクが2ユーロ、宿泊代が110ユーロ、飲み物代が14ユーロで、締めて163ユーロ(約20,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、夫が私をお姫様抱っこしようとしてぎっくり腰になった。病院に行くと彼が医者に行った。『あの〜、ちょっと重いものを持ってしまったんでね』」
VDM(Vie de Merde)より
ワインの小物3 [フランスのワイン]
東京は急に台風の準備で慌しくなり、スーパーやコンビニの棚からペットボトルの水が消えてしまいました。つまりは売り切れ。
ぼけっとしているうちにわが家は出遅れてしまいました。
こうなったら、今この時点でできることをやろうということになりました。停電や断水などが起こらないことを祈ります。
さて、シリーズの最後はワイングラス。フランスで最も古いクリスタル・ガラス製造会社サン=ルイ(Saint-Louis)の工房を訪ねてみましょう。
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月10日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
1000℃という高温でドロドロになった物体。
これが職人さんたちの腕で美しいワイングラスに生まれ変わります。
創業は400年以上も前の1586年。そんな前から続いてきたとは驚きです。
ここでは様々なガラス製品が作られています。特に知られているのがワイングラスやカラフ。
吹く人が形を作り上げたら、ガラス職人が全体を組み立てます。この連係プレーで短時間の間に美しいグラスが誕生します。
この技術は400年前からずっとこの工場で継承され続けてきました。
製造されてきた様々な製品はこうして記録に残されています。これらをヒントに新しい製品が生まれることになります。
その一つがこちらの白ワイン用のグラス。日本風に言えば切子グラス。19世紀に生まれたグラスだそうです。
「長い足が付いているおかげて、ワインを注いだ部分を触ることなる白ワインを飲むことができます」
せっかく冷やした白ワインが手のぬくもりで温まってしまうと美味しくないですもんね。
足の部分は持ちやすいように作られているそうです。
装飾だけでなく実用的な要素もきちんと考えられたグラスなのでした。
そしてこちらはグラスをカットする工房。こうなると芸術作品といったほうがよさそう。
クリストファーさんはこの道13年の優秀な職人さんです。
「決められた通りにカットしていくためには厳密な正確さが必要になってきます」
次はカットされたグラスに金で装飾を施します。絵の具が乾いたところでサンドペーパーで磨くと金色の模様が浮き出てきます。
この金の装飾のグラスも素敵ですが、あの切子のグラスで白ワインが飲みたくなってきました。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、『ワインでも一緒に飲まない?』と男性にしつこく誘われた。私には付き合っている人がいるんだというと、その男が言った。『そんなの全然気にしないよ。僕だって結婚してるんだもん』」
VDM(Vie de Merde)より
ワインの小物2 [フランスのワイン]
フランスvsイングランド戦、消化試合みたいなもんだから中止になっても問題ないけど、見たかった。面白い試合になったはず。
日曜日のスコットランド戦は、台風の通過後なので開催されそうな気が・・・。グランドのコンディション次第ですかねえ。
今週末は台風とラグビーから目が離せなくなってしまった、にわかラグビーファンの私です
それはさておき、シリーズの二回目はワインの栓抜き。
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映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
アートと道具が合体するとこんな風になります。
食卓でワインの栓を開けるのに使われる単なる道具に様々な細工が施され魅力的な姿に変わっていきました。
それだけに収集家の心を惹きつけます。
「これはボルドーで作られた陶器の栓抜きですが、他で同じようなものを見たことがありません」とイヴさん。
イヴさんは元映画プロデューサー。ワインの栓抜きに魅せられて、これまで千種類以上も集めたそうです。
「こちらの栓抜きはピストルになっています。最初に引き金を引いて弾を発射し、二回目の引き金を引くと・・・ナイフが飛び出します」
単に武器かと思ったら、よく見ると確かにコルクに埋め込むらせん状の針金がついています。どれも皆イヴさんが競売や骨董店で購入したもの。
「これは19世紀にソムリエが使っていたものです」
随分小さいですね。ポケットに入れて必要な時に取り出せるから便利だったようです。
「ワインの栓抜きは、人の頭脳をフィルムに写したようなもので、興味がつきません」とイヴさん。
収集された栓抜きはイヴさんが作った博物館に展示されています。
「これは一番古い栓抜きです。この時代は、刃物製造や武器製造業者が作っていました」
おもちゃみたいなものから見事な手工芸品まであります。
「とても美しいものがありますね。素晴らしいです。今日は嬉しい発見でした」と女性。
「そうは言っても、栓抜きよりも大事なのはボトルの中身ですよ(笑)」と男性。
珍しいのはこのスプーンと合体した栓抜き。19世紀のものだそうです。
また、こちらは彫刻家セザールの作品。栓抜きを集めてプレス機で圧縮した作品です。
さらに、ちょっとエッチなデザインのものもあります。
栓を開けるだけなのに、職人さんたち、様々な工夫をしたようです。
イヴさんはワイナリーのオーナーでもあります。丘の上にあるメネルブ村の麓に、そのブドウ園があります。今日はここでワインを開けてもらいます。
こちらの栓抜きはコレクションの一つ。実際に使うのは今日が初めてだそうです。
見事に開きました!
「この栓抜きは1812年のものです。今でも立派に使えますね」
とても200年以上も前のものとは思えない。でもあの刷毛のようなものは何に使うのでしょう???気になる。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ナイフで脅されて携帯を盗られた。返してもらおうと50ユーロ札を差し出したら、それも持って行かれてしまった。われながらおバカ」
VDM(Vie de Merde)より
ワインの小物1 [フランスのワイン]
太平洋側に居座っている高気圧が、少し下に移動してくれれば、台風19号が日本列島を直撃せず通り過ぎてくれるんですがねえ〜。
この時期に台風だなんていい迷惑。
それはともかくとして、今日から3回に分けて、ワインにまつわる小物を紹介します。
第一回目の今日は、ワインのボトルに貼り付けられたラベル。
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月8日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
クリアファイルに保存されている何枚ものワインのラベル。集めたののがこの方、アルレットさんです。
「上の方に保存されているのが最高級ワインのラベルです。サンテミリオンのはここにありますよ」
このお部屋、ワインのラベルを保存するためのお部屋のようです。その数、60万枚!
「ボルドー地域では毎年、57,000枚のラベルが制作されます。全部を集めるなんて到底できることではありません」
アルレットさんはコレクションするのが大好き。最初はお人形でした。その次は切手。そして最後にたどり着いたのが、このワインのラベル。
ワインのラベルには楽しい思い出が詰まっているといいます。
確かに、皆んなで楽しく食事をしたり、記念日をお祝いしたりするときにワインのボトルを開けることになります。そして空になったボトルからラベルだけを剥がして取っておく。
フランスではワインのラベルをコレクションする人たちのことをœnographiliste(ウノグラフィリスト)と言うそうです。こんな単語があるくらいですから、この種の収集家はかなりの数いるようです。
アルレットさんの書斎にもラベルは保管されています。
こちらは動物の絵が描かれているラベルばかりを集めたもの。他にも、バスや鉄道、車、宇宙などを描いたものもあります。
こうなるとワインを飲む飲まないの話ではなく、収集家だからこそのコレクションですね。
そうなると、持っていないものは全て集めたくなるのが人情。そんな時は、コレクション仲間で交換することになっています。やってきたのはジャン=ポールさん。
ジャン=ポールさんはボルドーワインを専門にラベルを集めています。
「これ、素晴らしいわ。交換していただけるなんて嬉しいわ!」とアルレットさん。
手にしているのは1961年のラベル。
持っていないものや面白いものを見つけたときの喜びはひとしおだそうです。
お二人ともきれいにラベルを保存してらっしゃいますが、ビンから取り外す時に破れたりはしないんでしょうか?
心配ご無用。空になったボトルのラベルの上からドライヤーで温めると、きれいにベリっと剥がれます。
昔は接着剤で貼り付けていたようですが、最近はシールになっています。水に浸してなんてことはやりません。第一、水に浸したらラベルが傷んでしまいますもんね。
アルレットさんとジャン=ポールさん、収集家同士で盛り上がっているようです。
「ラベルなんてただの紙と思うかもしれませんが、誰かがデザインを考えて、誰かがそれを印刷する。そして誰かがそれを収集する、ってな具合になってるんですよ。皆んな真剣に取り組んでるんです」とアルレットさんのご主人。
理解のあるご主人で良かったですね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、郵便局の黄色い車が私の車にぶつかった。すると先方の運転手が、弁償として切手付きの封書10枚をくれるという・・・」
VDM(Vie de Merde)より