小さな村の名画 [アキテーヌ地方]
先日、下北沢の井の頭線高架下に出来た商業施設「ミカン下北」で友人とお昼を食べた。
あまりの様変わりにキョロキョロ。どこをどう変えるとこのようなものになるのか?前はどうなっていたんだっけ?何年も前からこの地域で暮らしているのにさっぱり思い出せない。
仕方がないからGoogle Mapのストリートビューなど見ているうちにやっと思い出してきた。
あそこはもともと土手で、その上に線路を引いて鉄道を通していたのだ。ゆえにあんな広い通りはそもそもなかった。数年前に橋にしたから下に空間が出来たために再開発となったわけだ。
友人の話によると、駅前のだだ広い広場にはバス停ができるらしい。どのあたりの道を通って下北沢駅に発着するのやら・・・。
それはさておき、本日は名画のお話。
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ここは人口1500人にも満たない小さな村。名画が展示されているのはこちらの教会です。
ロマネスク風の素敵な教会の中に入ってみると、ここにありました。キリストの磔刑を描いた名画。400年ほど前にレンブラントの手によって描かれました。
「見事な絵です」
「サイズが小さいのでちょっと驚きました」
この名画、19世紀初頭、この村出身のナポレオン軍の隊長がフランス北部ダンケルクで行われた競売で手にれたもの。当時は誰が描いたものかも知られていなかったそうです。
その後、隊長が故郷の教区にこの絵を寄付し、最後には村の所有物となったのでした。
1918年には文化財に指定されますが、レンブラントの作品だと分かったのは1959年のこと。ルーブルで修復を行っている最中に画家のサインがみつかったのでした。
「以前ここにあった時は、自由に間近で鑑賞できたんです。ガラスのケースなどなかったですよ」
6年ほど前にボルドーから戻ってきてからはセキュリティが厳しくなりました。
「強化ガラスで覆っています。その重量は1トンにもなります」と村長さん。
監視カメラも取り付けられました。何しろ、価格にすると数千万ユーロにもなる名画です。
この名画、村の経済の活性化に一役買っています。
「2年ほど前から絵を見たいと言って来る人たちが多くなりました」
「絵を見に来た人たちがお店でコーヒーやビールを飲んだりするじゃないですか。うちにだってソーセージを買いにきますからね」
放送のあった26日は、復活したキリストが天に召されたとされる日でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、彼女と二人で引っ越してきたばかりの村を散策していると彼女が言った。『わあ〜、あれ見て!すごいお屋敷!』・・・あれは教会だよ」
VDM(Vie de Merde)より